人生

おおきくなった君へ

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君は今日から保育園に行く。


生まれてから2年2ヶ月、ずっと一緒にいた。
あの怒涛の毎日は一生忘れない。

君が生まれた日、私は世界一の幸せ者になった。
おぎゃあと生まれた瞬間、こんなにいとおしいと思う感情がこの世にあるのかと驚いた。
私はこれから毎日楽しくて、喜びでいっぱいの毎日を送るんだと確信した。

見事に期待を裏切られた。
育児とはこんなにも過酷なものなのかと。 


退院してからは毎日つきまとう睡眠不足。
それに加えて
長引く乳児湿疹、
母乳が思うように出ない、
何で泣いてるか分からない、
赤子の体重が増えない、
ミルクを飲んでくれない、
離乳食を食べてくれない、
繰り返す便秘、
初めての風邪、
夜泣き、
食物アレルギー。
常に悩みが尽きなかった。

しかも1つ解決したと思ったら次に新しい悩みが出てくる。
常に何かと戦っている。

朝起きてからは毎日同じルーティンを繰り返す。
赤子と24時間ずっと一緒。
近くに友達もいない。
夫の帰りが遅い日は、誰とも口をきかないで一日を終えることもあった。
ただただ孤独だった。
一人だけ終わりのないゲームの世界にいるような感覚だった。

だけど。
日々の幸せを与えてくれたのも君だった。
目が合うといつも笑いかけてくれたこと。
おっぱいを飲みながら寝落ちする姿。
ゴロゴロと永遠に繰り返す寝返り。
毎日ベビーカーで近所を散歩する時間。
湯船に浸かりながら気持ちよさそうに目をこする姿。
どこまでも進んでいくハイハイ。
後追いが激しくトイレに行く時もついてくる姿。
大好きな絵本に釘付けになっている時間。
初めて自分の足で立った瞬間。
初めて「ママ」と呼んでくれたこと。

目の前の忙しさに追われて、幸せに気付けない日もあった。
イライラして怒る日もあった。
スマホに夢中になって笑いかけてくれる君を無視する日もあった。

しんどくて自分はひとりぼっちだと思っていた毎日。 
だけど思い返すと、私はちっともひとりぼっちなんかじゃなかった。
小さな君は毎日毎日小さな幸せを運んでくれた。
愛情を込めて育てていたと思っていた。
愛を貰っていたのは私の方だったと気付く。

今。
君は保育園という新しい世界に飛び込もうとしている。
最初は泣くだろうけど、君のことだからきっとすぐ慣れる。
私の方が不安と緊張でいっぱいだ。

おおきくなったね。
片手で抱っこできるくらい軽くて小さかった君が自分の足で立って歩くようになりこんなに大きく育つなんて、あの頃の私には想像もつかないと思う。
そして、これからもっと大きくたくましくなっていくのだろう。
両手では抱えきれないくらいたくさんの幸せをありがとう。

大好き。
これからもずっと大好き。

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